【ギモン】アジアのピロリ菌感染について知りたい!

ピロリ菌

【ギモン】アジアのピロリ菌感染について知りたい!

earth一般的に発展途上国に多く見られるというピロリ菌感染者ですが、日本は先進国の中でも著しく感染者が多いと言われています。胃がんの原因となるピロリ菌ですが、胃がんにより死亡する割合は6割がアジアで占められているとも言われています。アジアのピロリ菌感染事情はどうなっているのでしょうか。

アジアのピロリ菌の感染率と胃がんの死亡率

年間約60万人が胃がんによって死亡しており、その6割はアジアで占められていると言われています。しかしアジアの中でもピロリ菌感染による胃がんの発症は国や地域によっても大きく異なっているというデータがあります。日本や中国、韓国などの東アジアを見るとピロリ菌の感染率が高く、胃がんの死亡率も極めて高いですが、タイやフィリピンなどではピロリ菌の感染率は高くても胃がんの死亡率は低いといわれています。アジアの中でも南方に行くほど胃がんの発症率が低くなっているとも言われており、タイやインドネシアでは日本の約10分の1程度の割合で、ベトナムはその中間ぐらいの割合と言われています。

日本人にいるピロリ菌の病原性

アジアの中でも胃がんの発症率が高い日本人のピロリ菌は、他国のピロリ菌と比べ病原性が強い事がわかっています。ピロリ菌は体の表面に持つ注射針のようなもので、胃上皮細胞へ刺し込み病原性を持つcagAという遺伝子が作るたんぱく質を注入するため、がんを引き起こすという事がわかってきています。欧米人などの胃にいるピロリ菌の3~4割にはcagA遺伝子がなく、日本人の胃にいるピロリ菌の9割以上はこの遺伝子を持っているため、胃がんの発症率が高いと考えられています。同じアジアでも、タイでは多くが欧米型であるため胃がんの発症率が低いと言われています。

まとめ

日本は先進国の中でもピロリ菌の感染者が多いと言われています。ピロリ菌は胃がんの原因になると言われていますが、欧米型のピロリ菌の場合、感染していも胃がんの発症率は低いことがわかっています。日本人の胃の中にいるピロリ菌はがんを引き起こすタイプのピロリ菌であり、同じアジアでも南方のタイやフィリピン、インドネシアではピロリ菌の感染率が高くても胃がんの発症率が低いのは欧米型のピロリ菌であるためだと考えられています。

TOPに戻る

ピロリ菌に関する情報満載!