ピロリ菌について知ろう!ノーベル賞との関係!

ピロリ菌

ピロリ菌について知ろう!ノーベル賞との関係!

ノーベル賞

過去のノーベル医学・生理学賞は比較的難解なテーマが多かったと言われていますが、2005年にピロリ菌研究者に授与されたノーベル賞は、胃がんの発症率が高い日本では意義のある受賞であると考えられています。受賞者である2人のピロリ菌研究者とピロリ菌についてまとめます。

初期の臨床的挑戦は手探りだった

2005年にノーベル賞を受賞した2人のピロリ菌の研究者はRobin Warren博士とBarry Marshall教授です。彼らはピロリ菌が胃炎や胃、十二指腸潰瘍に深い関与があることを明らかにした事が評価されましたが、初期の臨床的な挑戦は手探りだったとも伝えられています。原因不明の腹痛を訴えるロシア人への除菌治療の試みが最初の臨床研究で、ピロリ菌の発見は偶然とも言えるきっかけだったとも言われています。その後ピロリ菌は除菌できるという事、除菌による胃炎や胃潰瘍への影響を明らかにしました。

コッホの四原則を満たすために

コッホの四原則の一番目はその細菌が常にその病変部に存在する事、二番目はその細菌が病変部から純粋培養される事、三番目はその細菌を動物に摂取する事で同様の疾患を再現できる事、四番目は同じ細菌が動物の病変部から分離、培養されることとですが、Marshall教授は自分自身でピロリ菌を服用し、自らの胃を用いて感染実験を行うことでコッホの四原則の三番目と四番目を満たしたと言われています。日本においてもピロリ菌の除菌治療が潰瘍の基本治療となり、ピロリ菌と胃がんとの強い関連性が明らかになり、現在も研究が続けられています。

まとめ

自らの胃を用いて感染実験を行うなど、ピロリ菌の感染そのものが胃炎を発症する事を証明したMarshall教授と顕微鏡による観察でコッホの第一原則を満たしたWarren博士によって、ピロリ菌が胃炎や潰瘍と深い関係がある事を明らかにし、2005年に彼らはノーベル医学・生理学賞を受賞しました。過去のノーベル医学・生理学賞は比較的難解なテーマが多かったと言われていますが、彼らの受賞は胃がんの発症率が高い日本ではきわめて意義のある受賞であると言われています。

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