特発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌の関係について

ピロリ菌

特発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌の関係について

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突発性血小板減少性紫斑病って知っていますか? とても長い名前の病名ですが、どのような病気なのでしょうか。また、突発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌にはどのような関係があるのでしょうか。ピロリ菌と突発性血小板減少性紫斑病の関係についてまとめます。

特発性血小板減少性紫斑病とは

突発性血小板減少性紫斑病とは、自分の体を攻撃してしまう免疫物質(自己抗体)が血小板に結合し、網内系細胞である組織マクロファージによって破壊され、血小板が減少する病気です。突発性血小板減少性紫斑病の原因は明らかではなく、ある日突然血小板が減少してしまい、皮膚や粘膜の目に見える部分に出血症状や紫斑、青あざが見られる難病です。この病気は10歳未満の小児に発症する事が多い急性型と成人に多い慢性型に分けられます。主な症状は点状(斑状)の皮膚に見られる出血、歯ぐきや口腔粘膜からの出血、鼻血、血便、血尿、月経過多の他、重症な場合は脳出血などの症状もあります

特発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌の関係

1998年にイタリアの研究グループから、ピロリ菌の除菌が突発性血小板減少性紫斑病に有効であるという報告が出ています。日本ではこれに基づき2012年に突発性血小板減少性紫斑病治療の参照ガイドが改訂されたと言われています。それによると、ピロリ菌に感染している方が突発性血小板減少性紫斑病と診断された場合、血小板の数が極端に少なくなっているケースを除き、ピロリ菌の除菌治療がファーストチョイスとして行われます。しかしアメリではファーストチョイスではなく、ピロリ菌除菌の位置づけは後ろの方です。これは、ピロリ菌の除菌治療によって血小板が回復する反応率が国によってかなり違っている事にあると言われています。欧米やイタリアでは比較的反応が良いが、他国ではそれほど有効率が高くないとされ、ガイドライン上あまり優遇されていない事もあります。現段階では突発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌との関係がはっきりと確認されたものはないと言われています。

まとめ

難病とされている突発性血小板減少性紫斑病の治療に、ピロリ菌に感染していた場合、血小板の数が極端に少なくなっているケースを除いて除菌治療がファーストチョイスとして行われている国もありますが、さほど有効率が高くないという判断からガイドライン上、あまり優遇されていない国もあります。現段階では、突発性血小板減少性紫斑病とピロリ菌との関係がはっきりと確認されたものはありません。

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