ピロリ菌除菌がパーキンソン病改善に役立つって本当?

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ピロリ菌除菌がパーキンソン病改善に役立つって本当?

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ピロリ菌除菌とパーキンソン病治療に、関係があると言われているのはなぜなのでしょうか。ピロリ菌除菌療法を行うと、パーキンソン病の改善に役立つとも言われているのは本当なのでしょうか。ピロリ菌除菌とパーキンソン病との関係についてまとめます。

パーキンソン病とは

パーキンソン病の原因は現在も不明ですが、中脳の黒質ドーパミン性神経細胞の変性が確認されています。症状の特徴は手足の震えや筋肉のこわばり、動作が遅くなり歩きづらくなるなど、徐々に症状が進行し寝たきりになってしまう患者さんもいます。基本的な治療は抗パーキンソン病薬の内服で、脳内で減少したドーパミンを補充し治療します。長期間の服用により効果が減弱したり副作用が現れる事もあります。

ピロリ菌除菌との関係

パーキンソン病は脳と機能と深い関係がある病気ですが、胃の中のピロリ菌の除菌とどのような関係があるのでしょうか。パーキンソン病に対する治療薬は胃液のpHが低い方が吸収が良いといわれています。ピロリ菌感染による慢性胃炎では、胃液の分泌が低下しますが、ピロリ菌除菌によって胃炎が改善し胃酸の分泌機能が回復します。パーキンソン病に対する治療薬にはL-Dopaなどが使用されますが、イタリアでピロリ菌除菌を行った時のL-Dopaの血中濃度との関係に関する研究が報告されています。報告内容は、ピロリ菌除菌によりL-Dopaの血中濃度が有意に上昇し、運動機能も有意に改善したというものです。これらの結果はピロリ菌による胃炎、十二指腸炎はL-Dopaの吸収を阻害する事から除菌治療によってパーキンソン病が改善されるという報告です。

まとめ

パーキンソン病とは脳の機能と深い関係がある病気ですが、パーキンソン病の治療に使用されるL-Dopaは胃炎や十二指腸炎によって吸収が阻害されるという研究報告があります。そのため、ピロリ菌除菌を行う事によりL-Dopaの血中濃度が有意に上昇し、運動機能も有意に改善したという研究の報告がイタリアからあります。

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