慢性胃炎と急性胃炎の違い…ピロリ菌に有効なのは漢方薬!?

ピロリ菌

慢性胃炎と急性胃炎の違い…ピロリ菌に有効なのは漢方薬!?

0822

胃炎にも慢性胃炎と急性胃炎がありますが、これらの違いは何なのでしょうか。また慢性胃炎で漢方薬を飲んでいるという方も少なくありませんが、ピロリ菌が原因の慢性胃炎の場合、漢方薬は有効なのでしょうか。ピロリ菌と漢方薬についてまとめます。

慢性胃炎と急性胃炎の違い

慢性胃炎も急性胃炎もどちらも胃の内部の炎症による痛みですが、突発的に発症するのが急性胃炎で、症状が継続する事が多いのが慢性胃炎と呼ばれていて、対処の方法も違います。急性胃炎の症状は胃のあたりの痛みや不快感、食欲不振や嘔吐、吐血などの症状が突発的にあらわれます。主な原因はアルコールや香辛料、冷えたものや熱いものなどの刺激物を過量に摂取する事や不規則な生活、喫煙のしすぎ、薬の副作用、腐食性薬物などを誤飲してしまった時などがあげられます。それに対し慢性胃炎は症状が長引くという特徴があり痛みや不快感、食欲不振などが続きます。主な原因は過度の喫煙や飲酒が続いた時や、加齢による胃の老化などがあり、原因についても一時的なものとは言えません。またピロリ菌の感染が原因となる事もあります

漢方薬は普通の胃薬と何が違うのか

生薬とは天然の動植物や鉱物にあまり手を加えずに蓄えておいて薬用として使用するもので、現在使われている生薬はほとんどが植物性のものです。漢方薬とはいくつかの生薬を混ぜ合わせたもので、混ぜる種類や分量、服用の時期や方法に法則や制限があります。生薬を単独で用いても漢方薬とは言えません。それに対し薬はほとんどが西洋薬で、正確には医薬品と言います。体に作用する物質の中で病気の診断や治療、予防に有用であると認められたもので、日本では法律に従った試験を行った結果を厚生労働省に申請し認められなければなりません。医薬品にも第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品に分けられており、これらを一般医薬品と呼んでいます。一般医薬品は医師の処方による処方箋薬とは違い、医師の処方箋がなくても薬局で購入する事ができます。胃薬は一般医薬品に分類されます。

ピロリ菌に漢方薬は有効か

医薬品はちょっと苦手という方には胃炎の漢方治療が行う医師などもおりますが、漢方も多くの種類があります。元々胃腸が弱い人が急性胃炎になっている場合には、六君子湯(りっくんしとう)や人参湯(にんじんとう)などが選ばれたりします。もともと漢方は緩やかに効くものなので、これらのピロリ菌への効果についての研究報告などはありませんが、ショウガ科のガジュツという植物にピロリ菌死滅効果が高いという報告があります。ガジュツを主薬とした漢方に恵命我神散(けいめいがしんさん)があり、ピロリ菌除菌効果が高いと考えられています。しかし医学界で確立されたものではなく、この漢方を飲み続けてピロリ菌が死滅したかどうかの確証はないため、ピロリ菌に有効だとは言い切れませんが胃潰瘍や胃がんの予防効果は高いと考えられています

まとめ

胃炎には急性胃炎と慢性胃炎があり、症状と対処法はそれぞれに違います。ピロリ菌の除菌に使用される抗生物質は殺菌効果が高いため、ピロリ菌の他に胃腸内の善玉菌まで殺菌してしまい、副作用が起こるリスクがあるとも言われています。重度の合併症などが起こっている場合は抗生物質の服用が望ましいですが、軽度の場合や医薬品が苦手だという方には漢方薬での治療を行う医師もいます。漢方によるピロリ菌の治療は医学界で確立されたものではなく、漢方を飲み続けてピロリ菌が死滅したかどうかの確証はないため有効とは言い切れませんが、胃潰瘍や胃がんの予防効果は高いと考えられています。

TOPに戻る

ピロリ菌に関する情報満載!